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リックの必要性

目次
1. リックはスケールに意味を持たせたもの
2. リックの原理を理解しよう
3. オリジナルのリックを作ろう
4. リックを分析してみよう
5. 5つのコード進行
6. リックを習得するために

リックはスケールに意味を持たせたもの

まずはスケール使った2つの例を聴き比べてみてください。

スケール例1

スケール譜面1

スケール例2

スケール譜面2

どちらも同じスケールを使っていますが、1拍目の捉え方に違いがあります。例1は1拍目を始まりの拍と捉えて、スケールを弾き始めていますが、例2は1拍目を終わりの拍と捉え、1拍目の音に向かって各音をつなげています。スケールに意味を持たせるには、どこへ向かうかを意識する必要があります。そのためには1拍目を始まりの拍ではなく終わりの拍と捉え、その音に向かって演奏する感覚を身につけることが大切です。その感覚を効率よく学べるのがリックです。

リックを使った例

ポジション2リック5

リックを覚えることで1拍目に向かって演奏する感覚が身につき、さらに、スケールをどのように使えばジャズらしくなるのかも同時に覚えることができます。スケール練習はギターネック上の音の配置を覚えるために必要ですが、スケールをアドリブで活かすためにはリックを覚えることが大切です。

リックの原理を理解しよう

まずは基本となる、8分音でのリックがどのように作られているか順を追ってみてきましょう。原理を理解しておくことで、リックに対する理解を深められ、自分なりのリックを作ることもできるようになります。

リックは1拍目の目的音から作られます。

リックの作り方目的音
1拍目の次に大切な拍は3拍目です。3拍目の音を加えてみましょう。

リックの作り方目的音1、3拍目
この2音をガイドトーンとして、自然につながるように装飾していきます。装飾の方法はさまざまありますが、まずは基本となる、半音または全音上からか下からの音を選んでみましょう。

リックの作り方目的音1、3拍目アプローチノート
さらに装飾していきます。

リックの作り方目的音1、3拍目
最後にもう1音加えるとリックになります。

ポジション2リック5

どんなに複雑に聴こえるリックでも、その元になるのは、1拍目の音です。そこから3拍目を加えて、1、3拍目に綺麗に流れるラインを考えることでリックになります。1、3拍目の音にコードトーンを選ぶと自然な音になりすが、V7コード上ではテンション音のb9や#11などを使うことで、ジャズらしさを演出することができます。実際にアドリブで使うときは、シンコペーションやディレイドリゾルブなどのテクニックを使って変化していきますが、リックの基本は8分音符なので、このサイトのリックは全て8分音符で統一しています。

オリジナルのリックをつくる方法

リックの原理が分かれば、オリジナルのリックを作る方法は簡単です。1、3拍目の音を決めて、そこへ綺麗に流れるように装飾していきます。先程のガイドトーンを例に別のリックを作ってみましょう。

オリジナルリック1、3拍目
ここでは半音下からアプローチを加えてみました。さらに音を加えていきます。

オリジナルリック2音追加
Dm7の3拍目へは音を挟み込むアプローチ。G7の1、3拍目には全音下からのダブルクロマチック、CMa7の1拍目は挟み込むアプローチにしています。最後にもう1音加えます。

オリジナルリック感性
これでオリジナルのリックの完成です。1、3拍目の音を残しながらアレンジすることで、元のリックを活かしつつ、新しい響きにすることができます。

リックを分析してみよう

一流アーティストのリックをコピーして分析することで、8分音符のリックをどのように演奏しているのかを理解し、自分のリックに活かすことができます。ここではチャーリー・パーカーのII-V-Iリックを例に分析してみましょう。

チャーリーパーカーリック
まずは各音を基本の8分音に戻して、目的音が何度なのかを調べます。

チャーリーパーカーリック目的音
目的音を使ったアレンジは先程やったので、ここではリズムのアレンジに注目しましょう。拍の前からではなく、拍の後ろへ音をずらすことで、疾走感を演出するアイデアを先程のリックに応用してみます。

チャーリーパーカーリックを応用
このように、一流アーティストのリックをコピーして分析し、自分のリックに応用していくことで、演奏レベルを上げていくことができます。

5つのコード進行

ジャズスタンダードにはさまざまなコード進行が出てきますが、その中でもよく出てくるコード進行が5つあります。まずはその5つの進行でのリックを覚えることが効率的です。

1小節ずつのメジャーII-V-I
メジャーII-V-I

1小節ずつのマイナーII-V-I
マイナーII-V-I

1小節のメジャーII-V-I
1小節のメジャーII-V-I

1小節のマイナーII-V-I
1小節のマイナーII-V-I

I-VI-II-V
I-VI-II-V

上記5つのコード進行に絞ってお気に入りのアーティストのリックをコピーしてみてください。

リックを習得するために

リックを自然にアドリブの中で使えるようになるには時間がかかります。はじめのうちは、アドリブの中でリックを弾くとそのリックが目立ってしまいますが、1ヶ月~3ヶ月くらい練習し続けていくと、自然に使えるようになってきます。

リックを覚えるときに注意することは、弾いてカッコいいと思えるリックだけを覚える、ということです。覚えるリックは自分を表現する大切な言葉です。折角何ヶ月も練習するのですから、これは絶対弾けるようになりたい!と思えるものに厳選して覚えていきましょう。

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