
まずはコード進行を分析して各コードの機能や使えるスケールを調べてみましょう。
コード進行は、「曲のKey→各コードの機能→使えるスケール」、という順番で分析していくのが簡単です。
それでは曲のKeyをみていきましょう。
Keyは調号から判断することができます。
この進行には「♭」が4つ付いているので、A♭メジャーかFマイナーKeyという事になります。
メジャーかマイナーかは、曲のはじめと終わりのコード進行で判断できます。
はじめの4小節をみると、A♭メジャーKeyのVI-II-V-I、
33~35小節目でA♭メジャーKeyのII-V-I になっているので、
Key=A♭メジャーと判断できます。
では次にA♭メジャースケールのダイアトニックコードを見てみましょう。
これらがA♭メジャースケールから作られるコードです。
コード進行と比べてみると、A♭メジャーキー以外のコードが多くあるのが分かります。
これは部分転調とよばれる手法で、ジャズスタンダードではよく使われます。
部分転調はV7コードを調べることで簡単に判断することができます。
たとえば、6小節目のG7。
G7はCメジャーKeyのV7なので、CメジャーKeyに部分転調していると判断できます。
14小節目のD7。
D7はGメジャーKeyのV7なので、GメジャーKeyに部分転調していると判断できます。
このようにV7コードを調べていくと部分転調している箇所が簡単に見つかります。
その他の部分転調している箇所もチェックしながら、使えるスケールをみていきましょう。
II-V-I 、V-I 進行している箇所を赤で囲みました。
また部分転調している箇所は転調が始まったコードの右横に赤文字で記してあります。
もちろんこれ以外の考え方もありますので参考程度に見てください。
赤で囲ったII-V-I、V-I の部分はリックを使ってアドリブ出来ますが、問題は
29~32小節目のコード進行です。この曲の難所ともいえるこの進行を攻略
していきましょう。
まずはコード進行の響きを覚えるためコードトーンを弾いてみましょう。
ここでは3フレット付近のポジションを使って練習します。
ルートから弾くのに慣れてきたら、コードトーンの位置を確実に覚えるために、
一番近い次のコードのコードトーンにつなげていく練習をします。
コードトーンの位置を把握できたら、コードトーンを使ったアドリブ練習をしてみましょう。
いきなりアドリブをするのは大変なので、短いモチーフを使ってそれを発展させていく練習
をしてみます。ここでは次の2つのモチーフを使ってアドリブしてみましょう。
| モチーフ1 | モチーフ2 |
| |
このようにコードが変わっても同じモチーフを使うことによって、自然なアドリブを
する事が出来るようになります。モチーフを発展させる方法は無限にあるので、
いろいろなモチーフを使って試してみて下さい。
コードトーンに慣れてきたらスケールを使ってみましょう。練習方法はコードトーンと同じです。
まずはスケールの響きを覚えます。
スケールの響きが分かってきたら、各スケールの位置を確実に覚えるために、
一番近い次のコードのスケールにつなげる練習をします。
スケールの位置を把握できたらモチーフを使った練習です。
ここでは次のモチーフを使ってアドリブします。
| モチーフ1 | モチーフ2 |
| |
いかがですか?
コードトーンだけよりもフレーズの幅が広がり、よりアドリブらしくなっていませんか?
この練習を他のポジションでも行なって、ギターネック上全てでアドリブ出来るようになればこの進行は攻略です。
難しいコード進行はその部分だけを取り出して、ゆっくりなテンポから何度も何度も練習することで克服できます。
Bdim7ではBディミニッシュスケール以外にも使えるスケールがあります。
Bbm7コードに解決する事からF7の代理コードとして考えてみましょう。
ルートをFとしてBdim7の構成音を見ると、F7(#9、#11、13)コードになります。
これらのテンションが入るスケールはFドミナントディミニッシュスケール(=Fコンディミ)
なので、Fドミナントディミニッシュスケールを使うことが出来ます。
早速使ってみましょう。
Fドミナントディミニッシュスケールを使うことで、Cm7(II)-Bdim(Vの代理)-Bbm7(I)
と考える事が出来るので、II-V-I リックを使ってアドリブ出来るようになります。
コード進行に対する考え方、スケールの選び方は一通りではないので、
自分に合った考え方を見つけていくと効果的です。
最後に、Abメジャースケールを中心に、II-V-I リック、コードトーンを使ったアドリブ例を
2コーラス音源にしました。1コーラス分は譜面にしておきましたので、合わせて参考にして下さい。
アドリブで大事な事はいかにして「歌う」かです。
常に、頭の中で鳴っている音を弾こう、と心がけて練習してみて下さい。
アドリブ例
譜面はアーティキュレーションの表記、細かいニュアンス等を省略しています。
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