スケール(scale)は日本語で「音階」と呼ばれ、ある音を基準にして、
そこから一定の規則で音を順に並べて作られるものです。
ジャズで使われているスケールは1オクターブ内でつくられています。
たとえばCメジャースケールなら、C~Cまでの1オクターブの間に規則的に音を並べています。

各スケールについては別ページで紹介していきますので、
ここではスケールの使い方をみていきましょう。
まずは各コードでどんなスケールが使えるのかみていきましょう。
以下はジャズでよく出てくるコードとそのコードで使われる一般的なスケール一覧です。
| コードのタイプ | スケールの選択 |
| Ma7、6、9 | メジャースケール、リディアンスケール |
| Ma7(♯11) | リディアンスケール |
| Ma7(♯5) | リディアンオーギュメントスケール |
| mi7、9、11 | ドリアンスケール、エオリアンスケール |
| mi7(♭9)、11 | フリジアンスケール |
| mi7(♭5) | ロクリアンスケール、ロクリアン |
| mi(maj7) | ハーモニックマイナースケール、メロディックマイナースケール |
| mi6、13 | メロディックマイナースケール、ドリアンスケール |
| 7 | ミクソリィディアンスケール |
| 7sus、9sus | ミクソリィディアンスケール |
| 7(♯11) | リディアン(♭7)スケール |
| 7(♯9♭9♯5♭5) | オルタードスケール |
| 7(9♯5♭5) | ホールトーンケール |
| 13(♯9♭9) | ドミナントディミニッシュスケール |
| Dim、Dim7 | ディミニッシュスケール |
| Aug | ホールトーンスケール |
(ロクリアン2はロクリアンスケールの第2音を半音上げて出来るスケールです。ロクリアン
2とも呼ばれます)
(ドミナントディミニッシュスケールはコンビネーションオブディミニッシュスケールと同じスケールです。)
以下各コードの機能に対する使えるスケール一覧です。
| コードの機能 | スケールの選択 |
| IMa7、bIIIMa7 | メジャースケール |
| Im7 | マイナースケール |
| IIm7 | ドリアンスケール |
| IIIm7 | フリジアンスケール |
| IVMa7、bVIMa7 | リディアンスケール |
| V7 | ミクソリディアンスケール、オルタードスケール、ホールトーンケール、 ドミナントディミニッシュスケール |
| VIm7 | エオリアンスケール |
| VIIm7(b5) | ロクリアンスケール |
次の進行を例に使えるスケールを調べてみましょう。
コード上で使えるスケールを選ぶ場合、はじめにその曲のキーを考えます。
この進行には♯や♭が1つも付いていないので、CメジャーかAマイナーという事になります。
最初のコードがCMa7、終わりのコードがCMa7へ解決するG7コードになっているので、
この進行はキー=Cメジャー、つまりCメジャースケールから成り立っている事になります。
Cメジャースケールから出来るコードで確認してみましょう。
これを上記のコード進行と比べてみます。

すべてCメジャースケールから出来るコードで成り立っていることがわかります。
ここまで分かればあとは各コードの機能を調べて(この場合はIMa7-VIm7-IIm7-V7)
使えるスケールと照らし合わせると、
CMa7・・・・・・Cイオニアンスケール(Cメジャースケール)
Ami7・・・・・・・Aエオリアンスケール
Dmi7・・・・・・・Dドリアンスケール
G7・・・・・・・・・Gミクソリディアンスケール
となることが分かりました。
使えるスケールを選ぶ場合、そのコード進行のキー、そのキーのスケールから作られるコード、
そして使えるスケール、と順番に考えていく方法が最適です。
スケールを覚えるのにはいくつか方法がありますが、ジャズらしさを出すためには、
バックのコードを意識するのが効果的です。
たとえばCメジャースケールならCM7コードと、CM7のコードトーンを一緒に覚えます。
Cメジャースケールのポジション2(ポジションについてのページ)を例にみてみましょう。
Cメジャースケールポジション2
次にこのポジションで弾けるコードとコードトーンを調べます。
| CMa7 | CMa7コードトーン |
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この2つを意識しながらスケールを覚えると、ジャズ特有の
バックのコードを連想させる演奏が出来るようになります。
慣れてきたら
コードトーン+テンション=スケール
という考え方にして覚えるのも効果的です。
Cメジャースケールなら、
CM7のコードトーン+9th、11th、13th、と覚えます
| CMa7コードトーン | CMa7テンション | Cメジャースケール |
![]() |
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![]() |
このように覚えることでそのスケールのサウンドをバックのコードを意識しながら
しっかり体感できるようになります。
スケールは、好きなアーティストの演奏を研究したり、自分の頭の中を整理しやすくするためにも、
知っておいて損の無いものです。
ただし、一つだけ問題点があります。
それは、覚えただけでは意味が無いという事です。
スケールは言葉に置き換えると語「あ・い・う・え・お・・・」になります。
誰かと会話をする時「あ・い・う・え・お・・・・」と話しかけることは無いですよね?
「おはよう」や「こんにちは」など、必ず単語を使って話しかけませんか?
つまりスケールを活用するには、単語が必要になってきます。
単語のことをジャズでは「リック」と呼んでいます。
リックを覚える一番効果的な方法は好きなアーティストのコピーをする事です。
好きなプレイヤーの演奏をコピーして、たくさんのリックを自分の中にためていく事で、
「このスケールはこういう風に使えるんだ」「こんなサウンドがするんだ」と、
スケールの活用法が分かってきます。
スケールを覚えただけで止まらず、リックを覚える、もしくは自分で作る所まで
行ってみてください。
(リックの必要性についてのページでも詳しく紹介しています。)
各スケールのサウンドを聞いてみましょう。(ルートはすべてCで統一しています。)
譜面上で赤のついている音はそのスケールを特徴付ける音です。
この音を意識して弾くと、そのスケールの個性がより引き立ちます。