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スケールの基礎

1 スケールとは
2 各コードで使えるスケール
3 スケールの選び方
4 ジャズスタンダードでのスケールの選び方
5 スケールの覚え方
6 スケールを覚える時の注意点
7 各スケールのサウンド
8 各スケールの度数表記PDF

スケールとは

スケール(scale)は日本語で「音階」と呼ばれ、ある音を基準にして、 そこから一定の規則で音を順に並べて作られるものです。たとえばCメジャースケールなら、C~Cまでの1オクターブの間に規則的に音を並べています。
Cメジャースケール

ここからはスケールの選び方をみていきましょう。

各コードで使えるスケール

以下はジャズでよく出てくるコードとそのコードで使われる一般的なスケール一覧です。

コードのタイプ使えるスケール例
Ma7、6、9メジャースケール、リディアンスケール
Ma7(#11)リディアンスケール
Ma7(#5)リディアンオーギュメントスケール
mi7、9、11ドリアンスケール、エオリアンスケール
mi7(b9)、11フリジアンスケール
mi7(b5)ロクリアンスケール、ロクリアンナチュラル2スケール
mi(maj7)ハーモニックマイナースケール、メロディックマイナースケール
mi6、13メロディックマイナースケール、ドリアンスケール
7ミクソリィディアンスケール
7sus、9susミクソリィディアンスケール
7(#11)リディアン(b7)スケール
7(#9b9#5b5)オルタードスケール
7(b9b13)ミクソリディアン b9 b13スケール(フリジアンドミナント)
7(9#5b5)ホールトーンケール
13(#9b9)ドミナントディミニッシュスケール
Dim、Dim7ディミニッシュスケール
Augホールトーンスケール

(ロクリアンナチュラル2はロクリアンスケールの第2音を半音上げて出来るスケールです。ロクリアン#2とも呼ばれます)
(ドミナントディミニッシュスケールはコンビネーションオブディミニッシュスケールと同じスケールです。)
(ミクソリディアンb9b13スケールはハーモニックマイナーパーフェクト5thビロウと同じスケールです。)

以下各コードの機能に対する使えるスケール一覧です。

コードの機能スケールの選択
IMa7、bIIIMa7メジャースケール
Im7マイナースケール
IIm7ドリアンスケール
IIIm7フリジアンスケール
IVMa7、bVIMa7リディアンスケール
V7ミクソリディアンスケール、オルタードスケール、ホールトーンケール、
ドミナントディミニッシュスケール、ミクソリディアン b9 b13
VIm7エオリアンスケール
VIIm7(b5)ロクリアンスケール

スケールの選び方

次の進行を例に使えるスケールを調べてみましょう。

カラオケ

CMa7-Am7-Dm7-G7

コード上で使えるスケールを選ぶ場合、はじめにその曲のキーを調べます。この進行には#やbが1つも付いていないので、CメジャーかAマイナーになります。最初のコードがCMa7、終わりのコードがCMa7へ解決するG7コードになっているので、この進行はキー=Cメジャーになります、キーが分かったら、そのキーのスケール(キーCメジャーの場合はCメジャースケール)から作られるコードを見ていきましょう。

Cメジャーダイアトニックコード

これを上記のコード進行と比べてみます。

Cメジャーダイアトニックコードとコード進行の比べ

すべてCメジャースケールから出来るコードで成り立っていることがわかります。各コードを機能別に分けてみましょう。
I-VI-II-V
使えるスケールと照らし合わせると、
CMa7=Cイオニアンスケール(Cメジャースケール)
Ami7=Aエオリアンスケール
Dmi7=Dドリアンスケール
G7・・・・・・・・・Gミクソリディアンスケール
となります。

コード進行上でのスケールのサウンド

CMa7-Am7-Dm7-G7-scale

コード進行上でのスケールのアドリブ

CMa7-Am7-Dm7-G7 アドリブ

使えるスケールを選ぶときは、そのコード進行のキー、そのキーのスケールから作られるコード、各コードの機能、そして使えるスケール、と順番に考えていく方法が最適です。

ジャズスタンダードでのスケールの選び方

スタンダードの中に曲中での転調がありすぎて調号をつけられていない曲が多々あります。そのような場合は、前のコードの流れから使えるスケールを選ぶ方法が最適です。Day WavesのBセクション8小節を例に実際に使えるスケールをみていきましょう。

カラオケ

DayWavesコード進行
はじめのコードはF#m7(b5)です。m7(b5)は前後に関係なくロクリアンスケールを選ぶのが最初の選択です。

F#m7(b5)で使えるF#ロクリアンスケール
次のコードはFmM7コードです。これはメロディックマイナースケールか、ハーモニックマイナースケールかの選択になります。どちらのスケールかを決めるのに重要なのは6thの音です。b6ならハーモニック、6ならメロディックマイナースケールということになります。前のコードスケールはF#ロクリアン。ここにはFmM7の6th、D音が含まれているので、FmM7ではFメロディックマイナースケールが最適になります。

FmM7で使えるFメロディックマイナースケール
次のコードはC/Eです。これはCトライアドにベースが3rdのE音になっているのでCコードと考えます。使えるスケールはメジャースケールかリディアンスケール。重要なのは11thの音です。#11ならリディアン、11ならメジャースケールになります。前のコードで使えるFメロディックマイナースケールにはCの11th、F音が含まれているので、C/EではCメジャースケールが最適になります。

C/Eで使えるCメジャースケール
この方法は、コード進行が前のスケールの音を鳴らし続けたいという性質を利用したものです。一見複雑そうな選び方に思えますが、慣れてしまえばキーの分からない曲でも最適なスケールを選び出すことができるようになります。続けて先のコードも見ていきましょう。

B7/D#はB7コードに3rdのD#がベースになっっているのでB7と考えます。7thコードは選択肢が多いのでまずは9thに注目してみましょう。前のコードスケールはCメジャースケール。ここにはB7のb9と#9のとC、Dが含まれています。この音が使えるスケールはオルタードスケール、ドミナントディミニッシュのどちらかです。次に5thをみてみましょう。CメジャースケールにはB7の#5であるG音が含まれているので、B7ではBオルタードスケールが最適と分かります。

B7で使えるBオルタードスケール
ドミナントコードで使えるスケールは選択肢が多いので、少しずつ絞っていく方法が最適です。

次はG/Dです。Gコードに5thのD音がベースになっているのでGコードと考えます。ここでは11thの音が判断の材料になります。BオルタードスケールにはGコードの11thC音が含まれているので、Gメジャースケールが最適です。

G/Dで使えるGメジャースケール
次のA7/C#はA7コードの3rdがベースになっているので、A7と考えます。まずは9thを調べてみましょう。前のスケールはGメジャースケールなので、A7の9th、B音が含まれています。しかし、実はここでのメロディーはBbになっているのです。その場合メロディーの音を優先させて考えます。なので、この場合AオルタードまたはAドミナントディミニッシュのどちらかになります。次に5thを見てみましょう。GメジャースケールにはA7の5thE音が含まれているので、Aドミナントディミニッシュスケールが最適になります。

A7/C#で使えるAドミナントディミニッシュスケール

このように、曲のメロディーで使われている音は前のスケールの音よりも優先されます。

F/CはFの5thがベースになっているのでFコードと考えます。AドミナントディミニッシュスケールにはFの11thであるC音が含まれているのでFメジャースケールが最適です。

F/Cで使えるFメジャースケール

最後のAb7sus4コードですが、sus4コードは前後に関係なくミクソリディアンを選ぶの最適です。

Ab7sus4で使えるAbミクソリディアン

以上が最初に選べるスケールです。早速弾いてみましょう。

8小節の各スケールのサウンド

8小節でのアドリブ

この方法で導き出せるスケールしか弾けないというわけではありません。あくまで最初の選択として最適なスケールが分かるだけなので、実際演奏してみて、合わないと感じるスケールがあれば他のスケールを試す必要があります。

ただ、調号を使った方法と、前のスケールから判断する方法の2つを使えば、ほとんどの曲で使えるスケールを適切に選ぶことができると思います。いろいろなスタンダード曲で使えるスケールを見つけ出してみてください。

スケールの覚え方

スケールを覚えるのにはいくつか方法がありますが、効率的に覚えるにはそのスケールの度数と、使えるコードを意識するのがおすすめです。Cメジャースケールの場合なら、C-D-E-F-G-A-BをR-9-3-11-5-6(13)-7と置き換え、Cメジャースケールが使えるCM7コードと、CM7のコードトーンを一緒に覚えます。Cメジャースケールのポジション2(ポジションについてのページ)を例にみてみましょう。

ポジション2
Cメジャースケールポジション2
この2つをそれぞれ意識しながらスケールを覚えることで、スケールのサウンドをしっかりと覚えこませることができます。慣れてきたらコードトーン+テンション=スケールという考え方にしてスケールを捉えるのも効果的です。Cメジャースケールなら、CM7のコードトーン+9th、11th、13(6)th、となります

最終的にはスケールを弾くだけで、バックのコードを連想させれるようになるのが理想です。上記の覚え方はその手助けになるので、試してみてください。

スケールを覚える時の注意点

スケールは、好きなアーティストの演奏を研究したり、自分の頭の中を整理しやすくするためにも、知っておいて損の無いものです。ただしスケールは、覚えただけでは演奏に活かせません。

スケールは言葉に置き換えると語「あ・い・う・え・お・・・」になります。誰かと会話をする時「あ・い・う・え・お・・・・」と話しかけることは無く、「おはよう」や「こんにちは」など、必ず単語を使って話しかけませんか。つまりスケールはそのものを覚えるだけでなく、スケールを使った単語=リックも学ぶ必要があるのです。

リックを覚えるための効果的な方法はコピーすることです。偉大なプレイヤーたちがたくさんのリックをCDに残しています。まずは好きなプレイヤーをみつけて、その演奏をコピーして、たくさんのリックを自分の中に蓄えていってみてください。そうすると「このスケールはこういう風に使えるんだ」「こんなサウンドがするんだ」と、スケールの活用法がだんだんと分かってきます。スケールを覚えただけで終わらせず、そのスケールのリックを覚え、自分の演奏に使い、そして最終的には自分のオリジナルのリックを作るところまで練習してみてください。

各スケールのサウンド

各スケールのサウンドを聞いてみましょう。(ルートはすべてCで統一しています。)譜面上で赤のついている音はそのスケールを特徴付ける音です。この音を意識して弾くと、そのスケールの個性がより引き立ちます。

Cメジャースケール

Cメジャースケール

Cリディアンスケール

Cリディアンスケール

Cドリアンスケール

Cドリアンスケール

Cフリジアンスケール

Cフリジアンスケール

Cエオリアンスケール

Cエオリアンスケール

Cメロディックマイナースケール

Cメロディックマイナースケール

Cミクソリディアンスケール

Cミクソリディアンスケール

Cリディアンb7スケール

Cリディアン b7スケール

Cオルタードスケール

Cオルタードスケール

Cフリジアンドミナントスケール

Cフリジアンドミナントスケール

Cホールトーンスケール

Cホールトーンスケール

Cドミナントディミニッシュスケール

Cドミナントディミニッシュスケール

Cロクリアンスケール

Cロクリアンスケール

Cロクリアンナチュラル2スケール

Cロクリアンナチュラル2

各スケールの度数表記PDF

各スケールのギターネック上の度数表記をPDFにしましたので活用してみてください。

メジャー系コードで使えるスケール
メジャースケールPDF(365kb)
リディアンスケールPDF(391kb)
メジャーペンタトニックスケールPDF(618kb)

マイナー系コードで使えるスケール
ドリアンスケールPDF(381kb)
エオリアンスケールPDF(384kb)
フリジアンスケールPDF(388kb)
ロクリアンスケールPDF(391kb)
ロクリアンナチュラル2スケールPDF(882kb)
メロディックマイナースケールPDF(805kb)
ハーモニックマイナースケールPDF(858kb)
マイナーペンタトニックスケールPDF(682kb)

ドミナント系コードで使えるスケール
ミクソリディアンスケールPDF(389kb)
ミクソリディアンb9b13スケールPDF(879kb)
オルタードスケールPDF(924kb)
リディアンb7スケールPDF(818kb)
ドミナントディミニッシュスケールPDF(986kb)
ホールトーンスケールPDF(803kb)

ディミニッシュコードで使えるスケール
ディミニッシュスケールPDF(949kb)

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